季刊 市川モンダイ

市川市長選2022 出馬表明の深層
暗黒「村越市政」打倒 市民の力を集結せよ!

「田中甲事務所提供」
市川市役所新庁舎が部分オープンした8月25日、その4階で元衆議院議員の田中甲氏(63)が緊急記者会見を開いた。
2022年4月の市川市長選挙に立候補する意向を表明。呼応して「チーム市川プライド」(代表・井田利明氏)も発足した。選挙まで1年半以上もあるこの時期、早々と手を挙げたのには今こそボトムアップ型本物の民主主義を実現したいとの強い意志があるという――。

「こうなったら、甲しかいない!」
市民団体「チーム市川プライド」発足
井田利明代表が挙げるこれだけの理由

●いだ・としあき(66)
1954年4月市川市八幡生まれ、八幡小、三中、東京電機大学高校、中央大学法学部卒業。法学修士。
現在、「地域の医療と福祉を考える会」代表世話人。
「今の村越祐民市長による市川市政はまさに暗黒です。昨年、全国のマスコミに取り沙汰されたテスラ車の公用車導入にしても、まともな予算審議さえ通さず、どこでどう決まったのか、さっぱりわからなかった。看板政策のいちかわ未来創造会議も、自分の知り合いを勝手に集めてきて、予算は初年度5000万円以上なのに、そのほぼ全額を電通と会議そのものに丸投げ。どんな会議をしたのかさえ、ホームページでは概要しか出ておらず、さっぱりわからない」
 そう語るのは、このほど発足した市民団体「チーム市川プライド」の発起人で代表を務める井田利明氏だ。市川市政の数え切れないほどの混乱と不透明な意思決定を嘆き、市民の声を結集するべく、受け皿として立ち上げた。
 「コロナ禍という非常事態に、このままでは市川市民全員が立ち往生してしまう。特別給付金の申請も、申込書をデジタルでダウンロードできるようにしたまではいいが、それをうける体制がなかったことが後から分かり、かえって混乱してしまった。村越市長のやり方は、内容はさておいても、その進め方に決定的
な問題があるのです」(前出の井田氏)と指摘する。
 「こんな時こそ田中甲さんのようなリーダーが必要です。甲さんとはかれこれ40年以上の付き合いになりますが、経験も豊富で、何より隠し事をしない、嘘のない潔い人。我々チーム市川プライドは、今こそ田中甲さんを全面的に応援します。こうなったら、甲さんしかいません。これまでは甲さんが一人で様々な問題意識の元、情報公開請求などの活動をしてきましたが、今後は市民の皆さんに行動してもらいたいと考え、立ち上げました。随時、市民の意見を募集し、時々甲さんとの集会も開こうと思います。
参加費はお茶代程度?それより皆さん一人一人に市川市を創造するべく行動してもらいたいのです」と井田氏は熱く語る。
●いだ・としあき(66)
1954年4月市川市八幡生まれ、八幡小、三中、東京電機大学高校、中央大学法学部卒業。法学修士。
現在、「地域の医療と福祉を考える会」代表世話人。

「地道で謙虚な甲さん。流行りの玩具を
振り回すだけの村越市長とは雲泥の差」

田中甲氏といえば、1987年4月、市川市議会議員に初当選。その後、1990年3月から千葉県議会議員の補欠選挙に立候補、当選し、県議を2期務めた。市議・県議時代の所属は自由民主党だったが、1993年、当時、新しい時代の象徴として結成されたばかりの新党さきがけから千葉4区の新人として衆議院議員選挙に立候補し、見事に当選した。1996年には、旧民主党の結党に参加し、新たに導入された小選挙区制のもと、千葉5区で立候補し、当選。千葉県内で旧民主党が唯一確保した議席となった。1998年には民主党の結成に参加し、千葉県内では「重鎮」としての存在を確立していった。ところが、2001年、民主党の政策があまりにも労働組合に左右されることを嘆き、離党した。
 そんな田中氏をずっと見守ってきた井田代表が続ける。「その後、甲さんは、新党『尊命』を立ち上げ、事実上無所属として活動しました。その後、みんなの党の結成に参加したり、日本維新の会の公認を得たりと試行錯誤しましたが、甲さんが変わったんじゃないんです。世の中が変わった。彼は全くぶれていない。一貫して、リベラルな中道です。彼は同じ。一人一人の民意を丁寧に拾い上げたいと早々と立ち上がったのです」
 田中氏のモットーは、「政治とは命を守ること」。市民の代表を目指し、業界団体・労働組合等の偏ったしがらみを持たない政治姿勢を貫き、バッジを外してでも、米ワシントンD・Cの政治家養成のための研究機関に席を置き、地道な活動を続けた。
 「甲さんはずっと本当の民主主義を模索してきただけ。決して世間の肩書きや物差しなどには振り回されなかった。常に、たった一粒の民意を一つずつ大切にしてきたんです。だから、これまで何度も自民党から声がかかりましたが、いったんさきがけや民主党で票をいただいたからには、その1票を裏切ることはできません、と断ってきたのです。だから、アメリカでも日本でも、彼の人脈は、中枢に刺さっているし、価値のある『本物』なんです。私自身、若い頃は自民党青年部に所属したこともありますが、ずる賢く立ち回って一定の権力構造の中で高いポストを得ることが本当の政治だとは思わない。こうなったら、甲さんしかいない! 残りの人生全てかけて甲さんを支えていこうと覚悟を決めています」(前出の井田代表)
 ひるがえって村越市長はどうなのか。
 「甲さんはいくら知識があっても決してひけらかさない。むしろ、謙虚に、それはたまたま自分が幸運ににも知り得たことでしかなく、世の中に知らないことは山ほどあると真面目に考えています。ところが村越市長は、AIだのデジタルトランスフォーメーションだの流行りの単語を並べるだけ並べて、実際に何をしているのかさっぱりわからない。若造が新しい玩具を自慢げに振り回しているだけに見えます。甲さんとは人物として真逆、雲泥の差です」(前同)
 井田代表は、田中氏の「功」に期待する。